遺言の相談でブログなどのデジタル資産についてお話しました。

ブログなどは著作物として著作権法で保護され、著作権は財産権として相続も可能です。

著作物を相続させたい場合は、遺言書に記しておくこと自体は特に珍しいことではないのですが、問題はブログがインターネット上にあるということです。

著作物として相続できてもネット上のブログにアクセスできなければ相続した人は財産にアクセスできません。

ネット上のブログには2つの書類があります。

1つ目は、自身でブログを運営している場合です。

この場合は、レンタルサーバとの契約が問題になります。

レンタルサーバとの契約において、サーバを使用する権利を相続できるのかどうか、もし相続できない場合、相続人は著作物に直接アクセスすることができません。

2つ目は、ブログサービスを利用してブログを運営している場合です。

この場合、ブログサービスとの契約が問題になります。

ブログサービスとの契約において、サービスを利用する権利を相続できるのかどうか、もし相続できない場合、相続人は著作物に直接アクセスすることができません。

(相続できない場合に、「直接アクセスできない」と書いている通り、ネット上のブログをコピペすることでブログに間接的にアクセスすることはできます。)

ネット上のブログ資産を相続させる場合、サーバやブログサービスにアクセスする権利を相続できるサービスを選んでおかなければなりません。

ネット上のブログ資産を相続させたいという場合の他に、ネット上のブログ資産を処分して欲したい場合があります。

相続させるよりも処分を託す方が難しいのがネット上のデジタル資産です。

例えば、自分が死んだあとのペットの世話のことを遺言書に書いておくことはよくあります。

これと同じ方法で、ネット上のデジタル資産の処分を実現する方法を検討してみました。

デジタル資産を相続するときと同じように、サーバにアクセスする権利やブログサービスを利用する権利を相続人や遺贈者が承継できるのかが問題になります。

承継できなければ、ネット上のデジタル資産の処分はできません。

サーバの利用契約が終了し、またはブログサービスの利用契約が終了し、サーバ上のデータが消去されるのを待つことになります。

ただし無料のブログサービスでは利用契約の終了を積極的に観念できないので、ブログサービスの終了自体を待つことになります。

インターネット上のデジタル遺産の扱いは、遺言書や遺産分割協議書に記したとしても、それを執行することが難しいという特有の事情があるということ改めて納得させられました。

故人の意思が叶えられないのは、残された人も大変です。

デジタル遺産の扱いについては、自身が希望する方法が実現できるのかどうかについて生前によく調べておかないと、ベニスの証人のような遺言になってしまいます。